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起業や会社設立する前後には、契約書を交わす機会も増えますね。

契約書を交わすときに、よく言われることと言えば、

「内容を読まれて、ここに印鑑をお願いします。」

であったり、極端な場合、

「ここに印鑑を押して下さい。」

と、内容をよく理解しないまま、信頼できる相手であれば、印鑑を押すこともあるかもしれません。

今回は、後から後悔しない「契約書」について記載します。

 

 

 

 

1.そもそも契約はどういうときに成立するのか。

大ざっぱに書けば、契約は口頭でも、Eメールでも成立し得ます。

極端な場合、相手から電話で「○○の仕事をお願いしたけど、引き受けてくれますか?」

と言われて、あなたが「はい、わかりました。」と返事した時点で、

契約が成立するのです。

難しく書けば、契約とは「相対する複数の意思表示の合致(申込みと承諾)によって成立する法律行為」なのです。

この「合致」というところがポイントです。

2.ではなぜ「契約書」という文書をまとめるのか。

先ほど「口頭でも契約は成立し得る」ことを書きましたが、ビジネスを含め日常生活において、契約書を交わす場面は多くあります。

文書として残す理由は様々ありますが、典型的な理由は次の3つです。

① 文書に残すことで、契約内容が明確になるため。
② いい意味で、お互い慎重に対応するため。
③ 内容が文書の形で証拠として残るため。(トラブル、リスク回避)

文書にすることで、内容が明確になり、慎重に検討をしたり、また先々トラブルになったときのリスク回避として、契約書は活用されます。

3.テンプレート(書式・ひな形)はどれほど有効か?

契約書の役割はおおよそわかってきたかと思います。その次のステップとして、契約書作成となります。

気の利く方は、ネットや本で「テンプレート(書式、ひな形)」を調べることと思います。

確かにネットや本には、売買契約、製造委託契約、業務委託契約、秘密保持契約など、サンプル事例に基づいたテンプレートがあります。

それぞれの契約に通常必要と思われる条項が盛り込まれているため、概要を理解するときには有効になります。

しかし、あなたが契約を交わそうとするビジネス内容まで把握している訳ではないので、完全対応しているものではないことを承知されて下さい。

4.契約書はパワーゲームを写しだす。

実は「契約」は相手側との力関係で決まります。仮に相手が強い立場であれば、相手側に有利な条件で契約をしてきますね。

サンプルを2例書きますので、読み比べてみてください。

【ケースA】甲:売主、乙:買主
商品の納入後6か月以内に、商品について甲の責に帰すべき隠れた瑕疵(かし)を生じた場合、甲はその負担において速やかに代品納入または瑕疵(かし)の修補を行う。また、甲は、納品代金額を限度として乙の被った損害につき賠償の責めを負う。

【ケースB】甲:買主、乙:売主(Aと反対です。)
甲は、発注品受入検査合格のときから1年以内に、発注品の隠れた瑕疵(かし)を発見したときは、乙に対して乙の負担において相当期間内に代品と交換させ、また代金の減額を請求できる。いずれの場合も甲の損害賠償の請求を妨げず、損害賠償には合理的な範囲の弁護士費用も含めるものとする。

いずれも甲が有利な条件で契約していることがわかる、と思います。

ではあなたが乙だとしたら、どう対応しますか?

一般的な対応法を挙げておきます。

① 条件の文言の修正を求める。(例えば、Aの場合、「6か月」から「1年」に変えるよう交渉する。)
② 契約締結を急がない。急がないことで、甲から譲歩を引き出すことができるかもしれません。
③ ①と関わるが、修正要望を多くだし、その後の「譲りしろ」をもっておく。
④ 精神論ではあるが、根気強く交渉する。相手から新条件が追加されても、逆に新条件を追加して、できるだけ有利に持ち込むこともありです。

5.契約書と法律はどちらが優先する?

結論から書くと、契約書に書かれている内容が、全て法律を優先する訳ではありません。

下請法、独占禁止法、不正競争防止法、消費者保護法等の法律内容に逸脱している、契約内容であれば、法律の方が優先されます。

しかし、法律の定めがあったとしても、双方必要とされる内容であれば、法律と異なる内容を定めても構いません(契約自由の原則)。

もっとも、一方当事者に極めて不利、不当となる結果であれば、これは認められるものではありません。

まとめ

面倒だからという安易な理由だけで、契約書を交わさないのは、後々リスクを招くことにもなります。

最近は、契約書のテンプレート(書式、ひな形)が多くシェアされ、簡単に作成できる環境ですが、
あなたのビジネスを特定したものではありませんので、万能ではないことをご理解ください。

契約書を交わしたからといっても、法律内容を逸脱するものは、効力を持ちません。

コンプライアンス(法令順守)を念頭に、節度ある契約を交わすようにしていきたいものです。

 

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