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かもめ行政書士法人では、横浜で英語に関わるサポートも行っています。

英文契約書や海外の方向けに日本での会社設立を主に扱っていますが、今回は、アメリカの生命保険会社へ保険金を請求する業務の依頼を受けました。

代表は、かつてアメリカにて経理・財務の業務に携わりながら、米国公認会計士の試験に合格したことで、海外とりわけアメリカでの手続きも様々経験しています。

これまで、アメリカの生命保険会社へ保険金を請求することが幾度がございましたので、その要点を書き記したいと思います。

実は英語ができるだけでは対応できない!海外の生命保険金請求の難しさについて

故人の方が生前生命保険に加入されていた保険金を、相続により引き継がれることはあります。

故人の方が海外に在住し、海外の生命保険に加入されていた場合も、保険金受取りの相続手続きは、基本英語で全て手続きを行うことになります。

アメリカの生命保険会社の事例では、保険金請求の希望を専用サイトから通知を行ったり、保険金請求の案内が送られたりすることがあります。

案内は英語にて記載されていますが、現地の法的・税務制度に則った内容なため、同じ英語でも、法的、税務のことを多少なりとも理解することが必要となります。

普段の生活では気付きにくいのですが、日本でのサービスは高く、海外に住み、手続きを行うと、思うように連絡が取れなかったり、処理が進まないことを経験すること思います。

英語が流暢であれば、相手へ自分の意思をより正確に伝えられるのですが、相手のサービスレベルも、日本とは格段に異なることも念頭に入れることも大切かもしれません。

海外の生命保険会社とのコミュニケーションがうまく取れないときは。

今では、海外とやり取りを行う際、Eメールを活用すれば、最低限文字でのコミュニケーションは行えます。

しかし、海外においても、金融機関ではメールアドレスを公開していないところもあります。その場合、電話ないしFAXにてコミュニケーションを取ることになります。

電話の場合は、現地の営業時間内に合わせて、電話をかけるのですが、会社によってはシステムを導入し、自動音声対応するところも増えています。アメリカの方とも話す機会がありましたが、年々直接コールセンターの方と話すことは容易でなく、ストレスになるようなことも話していました。

アメリカの方にとってもストレスになるのであれば、日本からのコンタクトはよりストレスのかかるものと捉えた方がよいです。

日本では、電話一本で用件が伝わり、対応してもらえることが、海外では、日本の何倍もの労力を注いで、コミュニケーションを取っていくことになります。電話をかけたり、FAXを送ったり、考えられるそれ以外の方法を通して、相手側に対応してもらえる努力も必要になります。金融機関側での了承を得られれば、本人認証機能のある暗号化メールにて、コミュニケーションを行えることもできます。

海外の金融機関とやり取りをしていると、海外と日本の制度の違いによる、コミュニケーションの滞りが起こることも珍しくありません。

例えば、アメリカのSSN(ソーシャル・セキュリティー・ナンバー)が必要ということで、「日本のマイナンバーの番号でよいのか?」と尋ねても、明確な回答がなかったりします。日本語の「マイナンバー」をそのまま英語で話すと、さらに相手側は混乱してしまうので、少なくとも”My Number”と言うのは、避ける必要があります。

海外の生命保険会社へ提出する書類は、全て英語ないしは、日本の原本に英訳を添付したものとなりますので、正確な書類の用意も大切です。

アメリカからの送金では、小切手を使用されることが多い。

日本では、数回程度の連絡で済むことが、海外では、数十回もの連絡になり、ようやく保険金の決済、送金が行われるのですが、アメリカの場合、小切手が送られることが多いです。

日本のご依頼の方に「小切手にて送金」されることを話すと、一様に驚かれます。日本では通貨の信用が高く、小切手を使うことも少ないためですが、アメリカでは小切手で取引を行う習慣が発達したことが背景にあります。

小切手で郵送される際、書留郵便ではなく、普通郵便で郵送されることが多く、日本では少し考えられない状況と思います。

また、日本では海外小切手の現金化を行える銀行も限られています。海外小切手の現金化は、ご本人様により行っていただいています。

弊法人のサポート費用について

費用においては、着手金10万円、および保険金の3%(いずれも税別)としていますが、詳細についてヒアリングし、見積りを行います。弊法人のサポートとして、英語による海外生命保険会社とのやり取りや、書類の収集や英訳(書類は相続人の方しか取得できない場合は除きます。)等を行います。

海外の金融機関とのコミュニケーションは、日本では考えられないほど労力を要しますが、海外の経験があることで、コミュニケーションの壁を乗り換えられる方法も身に着けています。まずは、お気軽にご相談ください。

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